2016年6月10日金曜日

ルアーのカラーと魚の視力・視覚・色覚について考えてみた

ルアーのカラー選び、永遠のテーマかもしれません。

ソルトウォーターにおいては、ナチュラルカラーならイワシ、キビナゴ、サバ、アジ、コノシロ、ボラなどを模したカラーが一般的でしょうか。そして、ピンク、チャートバック、レッドヘッド、ホログラムなどのアピール系、さらに、クリアカラーやブラック、パールホワイト、グロー、ケイムラなど・・・、そしてそれらの組み合わせで・・・、もう無限大に広がります。


釣り人の心理的には、やはりナチュラルでリアルなカラーが鉄板で、一番釣れそうな気がしちゃいます。
実際、ナチュラル&リアルカラーでの釣果が多く感じますが、それはきっと使う頻度が多いからなのでしょう。
で、単にナチュラルカラーと言っても、色んなパターンがありますよね。ブルーベースのイワシとか、グリーンベースのサバ、ピンクイワシ、セグロイワシ、クリアシラスなどなど。

クリアカラーなんかは一見ナチュラルで透明なのでアピールは低そうですが、水中ではレンズや泡のようにキラキラ光り目立ちます。光を透過し、乱反射の効果もあるので、メッキやホログラムより光のアピールは強いかもしれません。

また、パールホワイトなんかは、魚の腹の色に近い色ですが、水中では意外とよく目立ち、膨張色でアピールしつつもルアーの輪郭をボヤかす効果もあり、見切られにくいとも言われています。
ただし、水面下においては波の泡や光りに溶け込み保護色となります。下から見上げた魚からは見えにくい色でもあります。どちらかというと至近距離で見せて(ぼやかして)食わせる色なのかもしれません。個人的にとても好きなカラーです。

ブルーは一番水中深くまで届くカラーらしいですね。また、グリーンも水中で遠くまで届くカラー(深くなれば青に見える)だそうです。水中でよく発色するとはいえ、どちらかというとナチュラル系で、ブルーベースのリアルなイワシカラーなんかは単純に釣れそうな気がしてしまいます。
人間の目で見る分にはあまりアピール力があるようには思えない色ですが、魚にとってはどうなんでしょうか。クリアウォーターや晴天時に使いたくなる色ですが、実はすごくアピールが強いカラーかもしれませんよね。

それから、ブラック
個人的には好きな色なんですが、水中から水面を見上げたとき、黒いカラーはよく目立ち、輪郭がハッキリするらしいです。
それが良いのか悪いのかはわかりませんが、フィッシュイーターに見つけてもらいやすいカラーで且つスレにくいカラーかもしれません。ブラック系とナチュラル系を融合したカラーなんか良かったりするのかも。

次に、ホログラムなんかのキラキラ光る系。ソルトルアーにおいては、どんなカラーのルアーでも大概ホログラムやアルミなど光る素材がベースになっていたり、アクセントでホログラムが貼られていたりしますよね。
これって、水中ではどの程度光っているのでしょうか。強い太陽光の下ではよく反射して光りますが、大して光りも届かないディープエリアではほとんど光としてのアピール力は無いと思います。ましてや、濁っていたり曇天の日なんかは、全く効果がないように思えるんですね。あくまで人間目線ですが。
さらに、上から(人間目線で)見る分には太陽光がよく反射しますが、多くのフィッシュイーターは自分より上層のベイトを意識して捕食しています。で、ホログラム系のルアーを下から見上げた時に、どこまで魚にアピールできているのか疑問です。
個人的には、ルアー製作においてもホログラムやオーロラフィルムは輝きや見栄えもよくなるので多用しているのですが、完成したルアーを下から眺めて動かしても、なかなか下に光りを反射させることは難しいです。ローリングなどによりホログラム面が下を向いても、光はなかなか真下方向には反射せず、逆光でシルエットが暗く見える程度。辛うじて、斜め下や横方向にはよく反射しますが、直下から狙う魚にとっては、そんなに光でのアピールは少ないように思います。

とはいえ、全てのフィッシュイーターが真下から狙うわけではなく、斜め下や背後、真横からルアーを見つけて光の反射で思わず口を使ってしまうという感じでしょうか。

自然界の魚には、イワシやキビナゴなど、まるでホログラムを貼ったかの様な魚もいます。
下の写真のトウゴロウイワシなんかは、まさにホログラム感たっぷり。


サバウルメイワシなんかも、ホログラムやオーロラフィルムのような不思議な色味の輝きがあります。



アジの横腹なんかも、オーロラのような輝きを放ちますね。



なんのために、こんなにキラキラさせているんでしょうね。
波や光り、サラシに溶け込むための保護色なのでしょうか。

また、海水浴なんかでよく海底の砂の上を泳ぐギンユゴイなんかをみますが、陸上ではあんなにギンギラ銀なのに、水中で見ると淡いベージュのような砂色で、海底で目立たず見つけにくいですよね。
あのギンギラ銀の魚体は、海底で周りの色を映し出して、周りの景色に溶け込むための保護色であることがわかります。


そう考えると、ホログラムやメッキ、オーロラなどは、光のアピールだけでなく、波や光り、海底の景色の中に自然に溶け込み見切られにくいと同時に、ウロコや魚皮、ヌメリなどにある虹色のような・オーロラのような独特の妖艶な色味を表現することにより、ナチュラルアピールの要素もあり、光で寄せて、見せて食わせる、非常に有効であると思っています。


一般的には、その日の水質や潮色、天候、時間帯、狙う魚によってカラーを選びますが、実際、魚からはどのように見えているのでしょうか。

一説では、魚種によっては白黒にしか見えていないという説もあるようですが、これってどうなんでしょうか。

もしそうなら、世界中に色とりどりの魚が存在することや、婚姻色であったり、カモフラ色、住む場所によって体色を変える魚などが存在する理由が説明できなくなります。

もしかすると、シーバスなどの魚体に色味のない魚は、色覚も弱いかもしれません。確かにシーバスってあまりルアーのカラーで釣果が左右されることが少ないような気がします。だからド派手な蛍光色一色のルアーなんかにもヒットしてくるのかも??色より、アクションやシルエットが重要のような気がします。

マグロやカツオなんかも色盲と言う説があるようですが、実際はどうなんでしょうね。確かに体色も銀黒な感じで地味だし、モノクロしか見えないかもですね。同じ青物でも、ヒラマサやブリなんかはイエローラインが入っていたり、グリーンぽい背中だったり、多少色味があるので、きっと色覚も少しは発達していると信じたいです。
その方が釣りしていて楽しいです。


それと、
赤色は水中では波長が届かず、水深10mにもなれば、ほぼ黒に見えるらしいですね。でも、それは人間だけかもしれませんよね。
深海で釣れる魚でも真っ赤な魚がいます。キンメダイやアコウダイなんかも深場で釣れる赤い魚です。一説によると、赤が水中で目立たないことを魚は知っていて、保護色として赤い色をしていると。でも、これってどうなんでしょうか。

例えば、根魚は赤いルアーに好反応だったりしますよね。

もしかしたら、それらの魚には水中深くでも赤色が認識できているんじゃないでしょうか。そうじゃないとわざわざ体を赤色にしている意味がないと思うんです。赤色が水中では黒や茶色に見えるなら、魚達はわざわざ体色をあんなに鮮やかな赤にするでしょうか。目立ちたくないのなら、体色も茶色や黒、グレーでよくね??って思うわけです。さらに、黒が水中で周りの景色に溶け込むとも思えないし、逆に水中で目立つようにも思います。
キンメなんかは赤い体色でさらにウロコや目玉も金・銀に光ります。
もしかすると、人間には赤く見えていても、魚には違う色に見えているのかも。魚の目が紫外線や赤外線を認識できるとしたら、人間には赤く見えているだけで、魚同士にはもっと特別な色に見えるのかもしれないですね。そして僅かな光でも視認できているのかもしれません。ずっと青い海の中で過ごしている魚達ですから、人間より幅広い色覚・視覚を持っていても不思議ではないですよね。実は、彼らだけがわかる色や光の世界があるのかもしれません。

でも、赤が発色しないのは、あくまで深場での話なので、表層やシャローエリアにおいては赤いルアーも綺麗に発色し、魚にもしっかり見えているはずです。

淡水での餌釣りなんかでも、赤く染めたエサが効果的だったり、サビキ釣りなんかでも、赤く染めたカラ針で食ってきたりするので、何れにせよ赤は魚にとって餌として認識されやすいカラーであり、なんらかのアピール効果があるのは確かだと思います。


あと、最近思ったこと。
ピンクチャートなど、一見不自然でド派手なアピールカラーに見えますが、海には熱帯魚など意外と派手な魚が多いですよね。
熱帯魚ではなくても、イトヨリダイなんかは美しい鮮やかなピンク色で、さらにチャートに近いような鮮やかな黄色いラインが入っています。



これ、まさにピンクバック+ホログラム+チャート+パールホワイトって感じで釣れそうなカラーです。
このヒレや腹のイエローラインはまさにチャートのような鮮やかな蛍光イエローです。(実際は蛍光発色はしていないと思いますが。)

しかし、彼らは何のためにこんなカラーをしているのでしょうか。
人間には、水中で見るピンクは海の青と混ざってパープルっぽく見えたり、チャートなんかはほぼ白にしか見えないそうです。(自分が釣ったこの写真のイトヨリも、水中では青や紫っぽく光って見えました。)

なのに、彼らはわざわざあのような色とりどり色鮮やかな体色と光を放っているんですから、きっと何か理由があり、彼らにしか見えないカラーや世界があるんだと思います。

そういう意味では、ピンクやチャートもナチュラルカラーと言えるかもしれませんよね。アピールも高くてナチュラルカラーでもあると考えれば実績が多いのも頷けます。

(個人的には、ピンクは好きですが、蛍光色は苦手。とくに蛍光イエローや蛍光レッドなんかは餌釣りの“ ウキ ”っぽくて釣れる気がしなかったり・・・。)


ところで、ピンクは青物に効くと言いますが、実は、イトヨリダイの幼魚なんかは、普段から青物なんかに捕食されまくっているかもしれませんよ。イトヨリの稚魚・幼魚は、沖合の流れ藻などについて泳いでるらしいので、ベイトとして格好のターゲットかもしれません。ヒレも柔らかくて食べやすそうです。
人間が食べて美味しい魚は、フィッシュイーターも大好きですからね。(今度イトヨリカラーのルアーを作ってみよう!)

また、チャリコやネンブツダイなんかもピンク系の小魚です。これらはノマセ釣りなんかでもよく使われ、チャリコなんかは青物にはかなり有効な生き餌として知られています。

ケイムラなんかも、例えばマダイのヒレ。水中では青く光って見えますよね。あれってまさにケイムラっぽいです。まあ、我々人間には紫外線は見えないので実際はどう見えているかわかりませんが、ディープエリアなんかでは、紫外線の方が深く届くらしいので、ホログラムなんかよりケイムラの方がよく目立ちアピールも高そうです。
最近では、餌木なんかによくケイムラが使用されていますね。イカも色盲でモノクロにしか見えていない説がありますが、実はそうじゃなくて、紫外線寄りに色覚が発達しているだけかもです。
一部の魚やイカには人間には見えない紫外線や赤外線を識別できる視力を持っているのかもしれません。

最後にグローカラー
夜はもちろん、朝・夕の薄暗い時間帯でも水中ではよく目立って効果があるそうです。
また、昼間でもディープエリアや荒天時、濁りの強い日等でも効果があるそうですね。
個人的にはあまりいい釣果に恵まれた経験が無く、好きではないカラーなのですが、実際はどうなんでしょう。
あまり光る面積が大きいと不自然で警戒心を与えてしまいそうな・・・。狙う対象にもよりますが、タチウオやイカなんかには効果がありそうですよね。どちらかというと、目玉やテール部分にスポット的に使う方が効果的のような気がします。


・・・・・・・・・・・

魚たちが普段見ている世界。水の中で生まれ育ち、魚種によっては超ディープから表層まで縦横無尽に高速で泳ぎまわり、高速で泳ぎまわるベイトを捕食し、寝る時も泳ぎ続ける魚も居ます。
きっと我々には想像もつかない動体視力、色覚を持っており、海中には彼らにしか見えない世界が広がっているのでしょう。

そーいえば、最近、ナショナルジオグラフィックの魚の色覚に関する記事が話題になっていますね。

内容は難しいのでよくわかりませんが、要は魚の色覚は人間より優れていて、色を感知する細胞組織が他の生物より多いので、より多くの色を識別できる能力を持っているということみたいです。
とは言え、全ての魚がそうだとは思わないし、実際は魚になってみないとわからないですよね。


残念ながら、釣れるカラーはコレっ!という結論は出ませんが、わからないからこそ面白いんですよね。

まあ、最近では単色のルアーなんて少なくて、様々なカラーを組み合わせてベイトを表現しているルアーが殆ど。ベースとなるカラーはあっても、実際は様々なカラーを組み合わせて1つのルアー(ベイト)を表現し、そこにアクション、形状、ルアーサイズ等が絡み合ってくるので、本当に難しいです。
結局は、市場に出回っているルアーのカラーリングは半分は釣り人を釣るためのカラーなんですよね~。

私に限っては、魚を釣った数より釣具メーカーに釣られた数の方が圧倒的に多いという悲しい現実・・・。

なので、今後は自分で作ったルアー、自分で塗装したルアーでしっかり釣果を出して行きたいと思います。

で、最近の自信作で、お気に入りのカラーがこれ!



この背中のピンクではなく、側面のオーロラカラーとベリー部分のマジョーラホワイト。

あと、こんなパターンも。



どうでしょう。
美味しそうに見えませんか?

このオーロラカラー、下地のカラーや光の角度、見る角度、水深などによって色味や光り方が複雑に変化し、少ない光源でもよく光り目立ちます。尚且つ、サバやアジの魚皮のようなナチュラルな質感も表現でき、至近距離でも見切られにくく、食い気を誘います。

ちょっと製作工程が面倒で作るのが難しいのですが、ほんとにヒットが多いんです。
今、このオーロラベースで色んなパターンを作り溜めしてるので、今年はこのカラーに絞って実釣して行こうと思います。


さあ、がんばってデッカイ魚釣るぞー!





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